零 恋に恋するおとしごろ

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零 恋に恋するおとしごろ

 生まれて初めて話した言葉が、『お姉様』でした。  さすがにそれはないですけど。でも、物心ついたときから、ううん、多分そのずっと前から、わたしは『お姉様』という存在に憧れを抱いてきました。  キレイで上品で、強くてカッコよくて、それに、とっても優しい、わたしの『お姉様』。  そんなステキな方が近くにいてくれたらって、いつも夢見ています。  春がきて、夏がきて、秋になりました。高校一年生になった今でも、わたしの心は少しも変わりありません。  ああ、愛しの『お姉様』。  まだ見ぬ貴女に、今日こそは逢えますでしょうか。
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