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当然だと言うように、綾音は自然に答えを返した。
それが意外で、でもすごく嬉しくて、なんだかよくわからなくなってしまって。更紗は顔を俯けながら紙パックを握りしめ、ちうちうと中身を吸った。
「ねえ、更紗。ずっと言おうと思っていたことがあるの」
「え」
更紗の胸がキュンと跳ねた。
(な、なにを言われるんだろ)
綾音の次の言葉が待ち遠しくて、期待と不安で胸がいっぱいになった。だから、ぎゅっと手を握りしめた。
そうしたら、持っていた紙パックからお茶が飛びでた。
(あー、わたしのばかぁ……)
フキンを持ってきて机の上を拭き、仕切り直し。
「更紗、あなた」
「はい」
なにを言われるんだろう。更紗の胸がキュンと跳ねる。
「頬紅、塗り過ぎよ」
「…………わ」
わたしを赤くさせるのは綾姉様です。なんて言えない更紗は、頬を染める朱を更に足した。
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