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里谷刑事が警視庁の外に出て、20分ほどした後。
(新商品のパフェちゃん、待っててねぇ~ん。 カツカレーの後で、アタクシのお口に入れてあげりるぅ~)
わざわざお金を下ろした後、コンビニで新商品の為に並んだ里谷刑事が、珍しく‘ルンルン気分’で戻って来たが…。 警視庁内に入り、割り当てられた部屋に戻ろうとした時だ。
「退け退けっ!」
数名の刑事が血相を変えて、廊下を走って行く。
「あらら?」
何事か、と後を着いて行く里谷刑事は、取り調べ室に刑事やら職員が集まって居るのか見えた。
「え? え゛っ? な・にぃ?」
とんでもない騒ぎなので、取り調べしていた誰かでも脱走したなど、異常な事態が起こったのかと思ったが…。
取り調べ室の近くの壁際に、刑事課の女性職員が俯き背を併せて居るのを見て。
「沙樹ちゃん、どうしたの?」
震えてさえ居た女性職員は、頼れる女性の里谷刑事が来ると。
「さとやさぁ~ん」
と、抱き付いて来た。
そして、その後。 7時前ぐらいか。 トイレから戻ったフリをする気だった木葉刑事だが、まだ里谷刑事が戻って居らず。 久しぶりに身に着ける通信機やGPSを見ていると…。
廊下から走る足音がしたと思ったら、里谷刑事が飛び込んで来る。
「ねぇっ!! 遠矢の事を聴いたっ?!」
と、コンビニの袋をテーブルに置く。
己のした事だが、知らぬ存ぜぬを貫く気の木葉刑事だから。
「遠矢が・・どうかしました?」
と、里谷刑事に問い返せば。
息の荒い里谷刑事は、
「それ・がっ、狂った様に喚いてっ、気を失ったって!」
呼吸を落ち着かせようとする里谷刑事だから、語りの端切れ悪く聴いた事を語れば。
「あ、じゃあ・・さっきの大声って、それか」
息を整えた里谷刑事は、鋭い視線を向けて来ると。
「昼間に焼き肉弁当を平らげて刑事をコケにしまくってた奴が、持病も無いのに何で喚いて気絶するのよっ」
このまま喋らせると、怒鳴られそうな木葉刑事で在り。
「俺に・・言われても、なぁ…」
と、生返事しか出来ないと見せる。
苛立って居る里谷刑事は、後の事が心配なのか。
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