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昔から夏は嫌いだ。 容赦なく睨みつける太陽、ジリジリと喚き散らす無数の蝉たち、辺りの木々さえも、葉を揺らさずにこちらを見ている気がする。 皆、俺の存在を否定している。 そんな不安に犯され、頭痛がするのだ。 今日も頭を抱えながら、いつもの道を行く。 学校は家から片道15分ほどの所にある。 どうせ3年間通うなら、近い方が良いとランクを三つほど下げた高校。 家から一番近い高校であるから選んだものの、今となっては片道15分が遠くて仕方がない。 いや、遠く感じているだけなのかもしれない。
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