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「もしかして、足でも滑らせて流されたのか?だとしたらこいつ相当のドジだな」
何にしてもこんな危険な森に放置するわけには行かない。キースは気絶した女性をおぶる。
同時に背中に冷たい感触を感じるがキースは堪えた。
「…さて、早く町を探がしてこいつを医者に見せないとな。それにしてもこいつ、高そうな服を着てるな」
キースは少女のドレスを見るが服が透けていたため直ぐに視線を反らす。
「…たくっ、目のやり場に困るっての」
キースはそう呟きながら歩き出した。
――――――――――――――
騎士団の所属のルイスは数名の仲間と共にお姫様捜索の任務で暗い森を捜索していた。
「おい!居たか!?」
近くにいる仲間が尋ねる。
ルイスはその問いに首を振るとまた捜索を再開した。
ルイス達、騎士団は姫様が何者かに追われていると言う報告を受けて捜索してから一時間が立つ。
「く、このままじゃ姫様は…。くそ、自分はなんて無能なんだ!!」
一向に姫様の姿が見えないことにルイスは自分を責める。
「おいおい、自分を責めるなよルイス。お前さんのせいじゃないだろ」
近くにいる中年の騎士が煙草をつけながらルイスと話す。
「いえ、カーネル騎士隊長!!私は姫様の近くにいながら侵入者に気付けなかったんです。私のせいです!!」
彼は自分の不甲斐なさを八つ当たりするようにルイスは近くの木を殴った。
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