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グレイの指先がルナの頬を伝い唇に触れる──
ゆっくりとしたその動作にルナの胸は高鳴りルナは小さく唾液を飲み込む
「飲むな──…」
「──…っ…」
言われて驚いた途端にグレイの唇が深く重なり、ルナの口腔に溢れた唾液を掬うように熱い舌で絡め取っていく──
舌で吸う音が厭らしく響き、ルナは躰を熱くさせながらグレイのその口付けに酔わされていった──
始めてのキスだ…
ルナは何故かそう思った。
強引なのに凌辱さを感じない──
求めるようにとても熱くて甘さを感じる。
“優しくしてやる…”
「……っ…」
グレイの囁きが思い出され、胸がぎゅっと熱く締め付けられた。
グレイは唇を交差させては顔を放し、必死に目を閉じてグレイの口付けを受ける真っ赤な顔のルナを見つめる。
グレイはそれを見て口角をふっと上げ、また唇を重ねる。そうしながら自分の服を脱ぎ始めた。
均整のとれた身体が露になる。
細いのに抽象画に出てきそうな想像物の美しい裸体──
バレエダンサーのように動きはしなやかでそして、力強くもある。
グレイは唇を放すとルナの躰を起こし、軽く抱き上げて膝に乗せた。
ソファで向かい合って見つめ合う。
まるで猫でも抱き上げるようにしてルナを抱えるグレイに、ルナはやっぱり真っ赤になって顔を逸らした。
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