第1章

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突然、異動を命じられてやってきたのは、期間限定の特捜G課。特捜GのGは疑惑のG。で、特G勤務になったのはいいが、特Gって何だよ…何でも省略すりゃいいと思ってやがる。それにもっと言えば、ローマ字使うなら疑惑も英語にしろってんだ。 私物の段ボールを抱えて前から不機嫌な面をした奴がやって来ると思ったら、鏡に映った俺だった。趣味悪いな、突き当たりに鏡なんぞ置きやがって、と鏡に映った自分を睨んだ。 庶務の奴がやって来て、すみませんと言って鏡を片付けて行く…は?おちょくってんのか?気分は荒ぶりマックスで、特G課のドアを開けた。 「よっ!お前もか。」 知った顔がいた。奴は捜査二課の近藤だ。二課から近藤が、一課からは俺(澤登)と立花が。交通機動隊からも二名が招集されてる。 「おう、あと立花が来るよ。お前ん所からは?」 「ああ、二課からも、もう一人、五条が来る。」 「と、いう事は期間限定の特Gのメンバーは全員で六人か。」 そうだな、と近藤はタバコをくわえてコーヒーを淹れながら言った。おい…自由だな…。
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