第3章 本物の侍

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佐之助を見つめるお加代。相も変わらずお加代を口説く佐之助。それを止めようとする小町。すると背後に鋭い視線を感じる佐之助。振り返ってみるとそこには腰に刀を差した髷を結った男。切れ長の眼でこちらを睨んでいる。男はそのまま団子屋の奥へと進んでいった。それを目で追いしばらく見つめ佐之助は小町に言った。 「鞘ァ調達しに行くぞ、ついてこい。」 小町は佐之助に引っ張られるように団子屋の外へと出た。 「今の男の人なんだったでやんすか?なんだか冷たい怖い目をしてたでやんす。」 佐之助におそるおそる問う小町。 「ありゃあ侍だ。武士道を掲げる侍魂を持った本物のな」 【魂を持つ誠の侍】
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