捨てる女

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「今日は僕が奢るね」 そうして、冬馬は私から卒業証書を授与されたのだった。 私は大人気なく泣いた。 私が泣けば泣くほど冬馬は笑って慰めてくれた。 私は冬馬の何を見ていたんだろうね。 いつの間にか、冬馬は私を追い越して遠くに向かっていたんだって事に、初めて気付いたのだった。
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