序章

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  「いいから映画作れって言ってんだ、ジジィ!!!!」 なっ!!!!??? 最大限までイラついた彼女が、我を現実に引き戻す。 だがしかし!! 我は、第4魔王ぞ。 いつまでも小娘に舐められてしまっては、示しがつかん。 「童ァアアアアアア――……」 肝を震わせ―― 城が震えるくらい低くドスの利いた声で告げる。 「……――我ヲ誰ト心得ェエエルウウゥウウゥゥァ」 我を中心として衝撃波が周りに広がる。 灯っていた灯りも消え―― 小娘の後ろに吊るしてあったシャンデリアが落ち―― 硝子や装飾が割れる音の後に、つかの間の静寂が訪れた。 ふん。 ビビれ小娘。 これが魔王の力ぞ。  
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