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「颯汰!遅刻するわよ!早く起きなさい!」
颯汰は祖母が亡くなってから生活が乱れがちになっていた。
昨日もそれほど好きでもないゲームを日付が変わってもやり続けていた。
颯汰は祖母が大好きだった。
子供の頃から友達付き合いの苦手だった颯汰にとって祖母は唯一の遊び相手だった。
思春期を迎える頃には相談相手にもなった。
今通っている名門私立高校の合格も元教師の祖母のサポートが無ければ無理だった。
「どうして起こしてくれなかったんだよ!」
「起こしたじゃない」
「遅いよ!今日から期末なんだよ!」
「そんなの聞いてないわよ。朝ごはんは?」
管理職としてバリバリに働いている母は颯汰の生活に無頓着なところがあった。
颯汰もそんな母と距離を置いていた。
「いいよ!」
颯汰は家を飛び出した。
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