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「うっせーな」
男前は笑い声を笑顔に戻す。
「リスクの割には報酬が少ないんじゃない? 」
そうは思うが、文句など言えない。
それを理解した上で男前は話を続ける。
「だから、リスク分の報酬は自分達で考え、自分達で儲ける」
「さっきの損するキャンペーンでか? 」
ふん、と鼻を鳴らした。
「損などしないさ」
男前は内ポケットから袋を取り出し、駒井靖夫に投げた。
中を確認すると、
「これは…… 」
大量の白い粉。
「覚醒剤じゃないぜ」
パッと見は分からない。
「て事はこれを…… 」
駒井靖夫は目線を粉から男前に戻した。
「勘は悪くないみたいだね」
笑顔が崩れる事なく、
「覚醒剤を倍増させる魔法の粉さ」
再び駒井靖夫の肩を抱いた。
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