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期待を込めた目がレンズの向こうからこっちを見て、瞬間一気にテンションが下がった。
……なんかさ。
私から云うのって負けた気がする。
いままで対等だったのに、好きだ、付き合って欲しいって、まるでこっちから下手に出るみたいで。
そういうの、……なんか、嫌。
「……なんでもない」
「そう」
なんでもない、そんな顔をしているが、あきらかに靖史からはがっかりしてるって気持ちが滲んでる。
……云った方がよかったかも。
少し後悔はしたが、でも。
これはプライドの問題、なのだ。
それからも微妙な攻防戦は続いた。
「あのさ」
「なに?」
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