哲学少女の恋愛講座

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「どんなことをするんだ?」 私がそういうと、興味を持っていると思われたようで、さっきより早口で話し始めた。 「そのままさ。哲学、文学、歴史、宗教…。文化的なことを調べ、実行する。自由な部活だよ。他にも、面白い子たちがいる。一人を観察するよりいいし、多くの人と一緒に考えれば、文殊なんて簡単さ。」 確かに、多くの人を見れるということは美点だが、本当に面白いと感じる保証はないし、共に考えられるような相手かもわからない。入るとしても根拠や理由が足りなすぎる。確定できる理由などない。でも、 「貴女がそういうなら、その可能性にかけてみよう。」 私を変えていく彼女になら、不確定でも、ついて行くべきだ。そんな気がした。 今は、理論よりも、答えが知りたい。…彼女を、久坂部聖という人間が知りたい。 「決まりだね。よろしく、川上君…智怜君。」 久坂部さんはそういって、もう一度、私の目の前に手を出した。家族以外に名前を呼ばれたのは初めてだが、悪い気はしなかった。 「よろしく。久坂部さん…いや、聖さん。」 私はその手を取る。そして、私は微笑んだ。なぜか、笑みがこぼれた。また、初めてのことが起こった。 何となく、私の中で何かが変わった気がする。 これから、楽しくなりそうだ。
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