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You side
。
「 はぁ、本当に帰らないつもり? 」
本日2度目のため息が出たのは、
彼がここに来てから30分くらい経った時。
全然どっかいかないの。
家に帰るまでずーっと。
『 帰りません 』
「 ....困ったちゃんだわ、まじで 」
彼の言う通り、バイクの音は増えたし
海にもチラホラ怖そうな人達が目に見える。
( 確かに1人はやだかも... )
なんて今更すぎるよ、自分。
『 電話鳴ってますよ 』
「 あ、ほんとだ 」
結構音大きく鳴ってたのに、
気づかないことなんてある?普通。
「 あ、もしもし。お疲れ様っす。
...は?あいつまたやったんすか 」
何やら歳上との会話らしく、
にこやかに出たかと思いきや 眉間に皺を寄せ始めた。
( 七面鳥? )
なんてね。
「 わかりました。今戻ります。 」
しかも 電話なのに頭下げてる。
........天然なのかな?
「 よし、行くよ 」
『 え? 』
電話を終えたかと思えば、
がっつり掴まれた手。
「 だって帰んないんだもん。
とりあえず安心してついてきて 」
....何処に連れてかれるの?あたしは。
。
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