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「な、なによ‥‥その呆れ顔、、、
そんなにわたしの横で
寝るのがイヤなの‥‥?」
『そ、そんなこと言ってないだろっ?』
突然涙声と寂しげな表情で
訴えかけてくる茜。
演技だって
分かってるんだけどなぁ。
分かってるけどオレは茜に
こんな態度されると頭が
上がらないんだよなぁ。
何でだろ?
オレ本当昔から茜には弱いんだ。
思わず溜め息が出る。
言われた通りに壁に凭れたら
茜はオレの右腕に腕を絡ませ
密着しながら肩に頭を乗せてきた。
アルコールランプを点けっぱなしに
している所を見ると本当に
寝るときは豆電球だけ点けてるんだな。
でも、イヤではないんだよな
誰かと一緒に寝るのは。
いつも一人で寝てるから。
今は暖かくて気持ちいい。
起きたら全部夢だったらいいのにな。
そんな事をぼやきながらも
オレもそのまま眠ってしまった‥‥。
「‥‥‥‥‥」
そんな夢現になっていた山伏の傍らで
立ち竦んでいたのは佳奈だった。
「‥茜先輩‥‥ずるいです‥、、、
ぐす…………わたしも山伏先輩の事が…
わたしもあなたと同じように
先輩にくっつきたいし
傍にいたい。
怖いのはわたしも同じなのに‥‥、、、
だから………、、、
彼をわたしのモノにする
権利もありますよね‥‥?
ぐす………、、、」
佳奈はそのままゆっくりと
山伏とその横でくっついて眠る
茜の元へと近付いていった。
━━━━━終わりが始まってから━━━━━
『1日経過。』
━3:00━
夜はさらに更け寒さも一層強くなった。
ガラララ‥‥
そんな時家庭科室の扉が
静かに開いていく。
佐野とノブは忍者の如く
忍び足で家庭科室へと入ると
次の見張り役を担う予定の
王羅と山伏を探す。
(えーと‥‥みんな火消しちまって
どこにいるかわかんねぇな。)
真っ暗の中佐野が状況を
そのままノブに伝えた。
(‥‥‥ん?
あそこ、床に火点けたままの
アルコールランプが……━━━━
━━━━ってオイオイ‥‥)
ノブの言葉に反応する佐野は
(山伏いたか?━━━━
━━━━‥‥‥‥ハァ。)
ある存在に気付いてノブと
同じように呆れ顔になる。
家庭科室の暗闇の中、
一ヶ所だけ明るく小さな灯が
見えたところへと近付いてみる。
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