Chapter-9-Confinement-of-the-dead-

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  『た、戦うんですかっ?無茶ですよ!』 真っ先に反発の一声をあげたのは佳奈だった。 『そうよ雄っ誘導する作戦はダメなのっ?』 そして茜も遅れてその意見に乗っかり 先程山伏が言った誘導作戦を提案する。 それは茜も佳奈も山伏が死ぬ かも知れないと直感的に感じ取り、 その考えを変えようと起こした行動だった。 『このままじゃ魁人達が危ないし、 きっとオレ達の事心配して戻ってくるぞ? だからもう行くしかないんだ━━━━━━ ━━━━"時間"がない。』 『!?』 死者の大群を目の前にしてまたもや口にした言葉。 自身の心そのものを放つような勢いは その場にいた全員を圧倒させた。 "時間がない?" 確かに早く行かないと魁人達が心配だが、 山伏のその言葉にはそれ以上の意味が 込められているように感じた。 『‥‥‥‥で?作戦はどうすんだ?』 しかし佐野が山伏の作戦に従う姿勢を見せると 「‥‥‥………。」 杉村も無言で釘打機を構え出し、王羅もまた 「バカなオレでも 分かるように言ってくれよ?」 と覚悟を決めた様に鉄パイプを強く握り締める。 リーダーが指示を出すと 3人の男子はそれぞれ山伏の案を 待ちながら戦闘態勢へと入ったのだ。 『‥‥‥‥…あぁ……。 まず、初めに釘打機を王羅以外の 全員で打ちまくる。 ある程度近寄って来たら オレと佐野と王羅が前へ出て死人と戦う。 そして佳奈ちゃんと茜と杉村は後衛を頼む。 勿論全部相手にするつもりはない。 後衛の杉村達は門に向かいながら 援護射撃をしてくれ。』 チーム全員の中に困惑と不安が うねりを上げていた。 『ほらっまた雄が前線にいるっ また雄と選ばれた仲間だけが 危険な方法で戦おうとしてるっ』 その作戦を聞いて茜が思わず声をあげた。 『お、おい茜っ、そんなに声を出したらっ!』 山伏は茜の意見よりもその声に反応して 死人(ゾンビ)に気付かれると焦りながら叱責するが、 「‥大丈夫だ、聞こえていない。 それより奥村の話聞いてやれよ。」 死人(ゾンビ)を見張っていた杉村が問題はないと告げ、 茜の意見を聞くことを勧める。 「‥だな。」 佐野も茜の気持ちを尊重する様に頷いた。 「‥‥‥‥。」 杉村と佐野から謎の圧を感じた山伏は 戸惑いながら茜の意見を聞き入れようと 向き直る。 そんな山伏を佳奈も何か言いたげな 様子で見ていた。    
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