10.学園祭

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「それではお待ちかね、本日最後を締めていただきます!我らが学園の守護神、ガーディアンの皆さんです!」 アナウンスと共に幕は上がり、暗い体育館のステージがあらわになる。 そして幕が完全に開ききった瞬間に、俺とシグマ先生は打ち合わせ通りのセリフを言う。 「〝さぁ、始めようか”」 その瞬間に、ステージにスポットライトが盛大にあたり音楽が始まる。 あとは打ち合わせ通りに歌って踊るだけだ。 このまま何もなければ無事に終わる______。 〝ガタンッ” 不意に俺たちの立つステージの上部から、何かが外れるような感じの音が音楽に混じって聞こえた。 皆それに気づいたみたいで目線がちらりとそちらをむく。 そして俺達全員の視線が上に向いた瞬間、それは起こった_______。 〝ガッツァン” ステージ上部に設置してあったライトのうちの一つが、不意に留め金を外れ下に落下。 このままじゃ俺たちの中の誰かが怪我をするだろう。 動きを止めそうになる皆より早く、俺は腕を上に掲げる。 練習にはなかったハプニングだが、皆は俺のとった行動を理解し動きを止めることはなかった。 これはほんの一瞬の出来事だ。 俺はその一瞬の間に魔法を使い、ライトを雪のような光に変え、ステージ、そして体育館中にそれを降らせた。 こんなことで今まで練習してきたものを無駄にしたくないという思いから、勝手に体が動いたことだ。 そしてそんな俺のとっさの判断についてきてくれた皆に感謝しないとな。 そのあとは何事もなかったように終わり、アンコールも受け一日が終わった。 終わった後に上部を確認すれば、落ちてきたライトのところは少し錆が来ており、それが原因だということで解決。 まぁ俺が結界を張ってるこの学園内で魔物はありえないし、生徒や客がやったとも思いたくなかったから、何事もなくてよかったと一息ついてその日は無事に終了した________。
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