1535人が本棚に入れています
本棚に追加
/291ページ
なんか凄いノリノリで、可愛い系おにいちゃん大好き弟スキルを発揮してるんだが。まるで小さい頃に戻ったみたいだな。
俺には絶対まねできない技術、ある意味尊敬する。
お客さんもセラのあざとさに顔赤くしてますけど!?
「その調子でこの後も頼むぞ、ケイ、セラ」
「うん、にしてもケイ、あんなにカッコつけたらうっかりケイに惚れちゃう人出てくるからやりすぎ!」
「何言ってんの?あのお客さん、どう見てもセラ見て顔赤くしてたよね?」
「もー、ケイはわかってないなぁ」
そういって思いっきりため息つかれて、俺的にどうすればいいのかもやもやしていたら、ちゃっちゃと動けと突っ込まれて、とりあえず次々やってくるお客さんのもとに行った。
因みに〝リアンシ”ってのが俺たちのつけた店の名前。
意味は絆で、一応うちのクラスのモットーとしてる言葉だったりする。
「お待たせしました、アップルティーとシフォンケーキ、コーヒーブラックです。ご注文のものは以上でおそろいですか?」
サクサクと仕事を進めていき、ある女の人二人組のところに注文の物を届けると。
少し遠慮がちに片方の人が話しかけてきた。
「あ、あの、そのお二人は双子さんですか?」
唐突な質問に俺とセラは一瞬キョトンとなってしまった。
『はい、そうですよ』
「わぁ、やっぱり!仲いいんですね」
「どっちがお兄さんなんですか?」
「よく言われます。俺が兄でこっちが弟なんです。それでは、可愛いお姉さま方、楽しんでいってくださいね」
「楽しんでいってね!」
ニコッと営業スマイルを残して俺たちは早々とその場を退散する。
まさかあんな質問されるとは思ってなかったよ。
個人情報的なのは喋りたくないからさっさと退散するようにしないと。
最初のコメントを投稿しよう!