おまけ。またフラれるかもしれない。(三島先生編)

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キッカリ、30分後に後藤は帰って行った。 俺が個室を覗くと、やっぱり美鈴は泣いている。 そっと抱き寄せると、安心したように俺の胸に顔を押し当てて来た。 もう、いいんだろう。 こんな風に甘えて来るってことは、 美鈴の中で、決心がついてるって事かな。 「今日もそばにいていいかな」と聞くと、 また、涙を落としながら、何度もうなづき、 「そばにいて。」と小さな声で言った。 すごくヤバイ。 俺の脳みそは沸騰寸前だ。 いつも通りに振る舞うけど、 嬉しくて顔がニヤケてしまうのがわかる。 美鈴の家まで、手を繋いで歩く。 何を喋ったらいいか…もうよく分からなくて、 押し黙ったままだけど、美鈴はおとなしくついて来る。 俺のモノになる決心はついてる? もう待てそうにないよ。 俺の鼓動は、早いリズムを刻んでいる。
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