プロローグ

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空には熱々と太陽が顔をのぞかせ、お昼寝日和の天気 草原には程よい風が吹き抜け、そよそよと揺れる 一見平和そうに見えるそこでは、激しい戦闘が行われていた その激しい戦闘を、少し長めの金髪、紫の瞳と中性的な顔立ちを持つ人物が呆然と眺めている 「なんだこれ」 八月一日 煌弥(ホヅミ コウヤ)は無意識にそう呟いた 見覚えのない光景が目の前に広がっているのだ 明らかに自分がいた世界とは異なる雰囲気が漂っている 何が何やら訳が分からない、いや、正確に言うなら何故こんな状況になっているのかが分からない ___俺は確か…学校から帰って、うとうとしていたはずなんだが それじゃこれは夢、か?いや、夢にしてはリアリティが凄すぎると思う 煌弥は取りあえず有り得る可能性を考えてみる 1.夢 2.頭がいかれた 3.別世界に何かの理由で飛ばされた の3つを思いつくが、どれも現実的ではない ___いや待て、2は考えたくない。頭がいかれたとか有り得ない 確かに最近疲れてはいたが、頭がいかれる程ではない でも1に関しても、まずないだろう 夢がこんなにリアルであって堪るものか 残るは3…だが あまりにも非現実的過ぎる、到底信じがたい
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