33人が本棚に入れています
本棚に追加
「でか!!」
「キュキュキュゥ―!」
やってきたギルド本部は、煌弥が想像していたものよりはるかにでかいものだった
煉瓦調の建物で、見た目はおしゃれだ
獅狼宅から見えてた建物だが、改めて近くで見ればまた印象が違う
流石というべきか、これは誰が見ても感嘆するだろう
「ほら行くぞ。こんなんで驚いてたら後が思いやられる」
「ぇ、どゆこと」
「行けば分かる」
それに煌弥は目を丸くした
それに獅狼はクスリと笑い、歩き出す
「ってこら、夜斗一人でどっかいくんじゃねーよ」
「キュキュキュッ!」
「どっかの誰かに捕らえられて何かされても知らねーぞ」
「キュゥッ~」
そればかりは嫌とばかりに首を激しく振りながら、定位置となりつつある煌弥のフードの中にすっぽりと入ってしまった
そして煌弥と言えば、獅狼の後ろを辺りを見渡しながらついていく
ギルド総本部というだけあって人は多い
______見渡しても人ばかり
「ここの人たちって皆俺達みたいな人?」
「あぁ、そうだ」
「ふーん、こんないるんだな」
「まぁな、さてついたぞ」
獅狼はそういって、受付の人にササッと話をつけた
暫く待っていると、奥から一人の男がこっちに向かってやって来る
明るい金髪のツーブロックの髪形に、蒼い瞳をした若い男
彼はさもめんどくさそうに煌弥達の方に近づいてくる
「獅狼に煌弥で間違いねーか?」
「間違いない」
「俺はジャック。…ついて来い」
ジャックと名乗った男は、煌弥たちを二階の部屋へと誘った
中は入り組んだように通路がある
迷ったらおしまいな気がするほどに広く、入り組んでいる
数多くある通路のうちの一つ、少し狭めの通路を奥へと奥へと更に進む
他にすれ違う人はおらず、何か仕組みが働いているのだと考えられる
最初のコメントを投稿しよう!