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「着いたぞ。ここで登録するためのことを行う。今回は煌弥の方を調べりゃいいんだろ?」
「なんでわかったんだ?」
「ギルド総括本部の人間一人が、ギルド登録者の担当になる。SSランクだけが個人専用の担当者を持ち、それ以外のランクに対しては複数人の登録者の担当をしている人間が就く。獅狼の担当者は俺の友人でな、優秀だと聞いてる」
「そゆことか。んじゃ、俺の担当はジャックなのか?」
「お前がSSランクじゃなきゃな」
煌弥はジャックを観察して、にやりと笑う
_______こいつは楽しそうな奴だ
「んじゃ、獅狼はあそこの椅子で待機しててくれ」
「分かった」
「じゃー、始めるぜ。まずは知識、この用紙の問題解いてくれ」
そういって渡された一枚の紙
煌弥は、来たばかりでその問題が解けるのかとひやひやしながらそれを受け取る
恐る恐る紙を見ると最初は基本的なもので、個人的に集めた情報だけで普通に解ける
後半に行くたびに難しくなってるみたいだが、煌弥は案外スラスラとそれを解いていく
「できた」
「採点するから貸してみ」
「ん」
全然解けないと思っていたが、頭の中に入れた情報だけで解ける程度の問題に、煌弥はほっと一息つく
数字は主に地球にいた頃のものが役立ち、煌弥は勉強を真面目にしていてよかったと心底思っていた
「ほぉ、知識は満点か。なかなかやるな、お前」
「たまたまだよ。んで、次は?」
「簡単だ、力を示せ。そこに用意されてる大きい石に衝撃を加えるんだ。そう簡単には割れないから思いっきりいけ」
「シンプルでいいじゃん」
煌弥は早速二本の刀を抜き、思いっきり石に斬りかかった
そう簡単に割れないと聞いたせいで、結構な力を込めて斬りつけた煌弥だが
何とも案外あっさり斬れて思わず唖然としてしまう
それを見ていた獅狼もジャックも、嘘だろと煌弥を見る
一方、それをやってのけた煌弥は、本当に簡単に割れない石なのか、と疑わしい顔だ
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