月は見ている。

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「今日の蒼はキス魔だね。」 「愛を表現してみました♪」ニコッ 「そ、そうなんだ。」 「ハルも愛を表現してもいいんだよ? さぁ、俺にギュッとハグしていっぱいキスして?」 蒼は、両の手を広げてハグの体勢。 後ろから抱きついてるのにどうしろというんだろ? 「蒼…私、日本人だから過剰な表現はムリ。」 「んー? 俺も純日本人だよぉ。」ヘラッ 自由人な蒼はお構い無しで私をぎゅっと抱きしめる。そこに居るのを確かめるように。逃げ出さないよう絡める為に。 彼の腕はまるで鎖のようだ。 甘くて切なくなるくらい。
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