アノ日当日

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恐る恐る中を様子見ると こちらに向けられた無数の銃口 パンッパパパンッ 「はい俺死んだぁぁぁ!!…あれ?」 …生きてる。 香椎が俺の横にしゃがんで肩をツンツンつつく。 顔をあげて香椎を見ると香椎はまた中をヒョイヒョイ指差してる。 「怖いなら一緒に覗こか?」 ニコニコ笑う香椎に危険は無い!と判断した。 再チャレンジ。 そぉぉっと覗く。 よくみたら玄関に集まったたくさんの人が持つ銃からなにやら旗のようなものが連なって垂れている。 …オモチャかい!! 「な?大丈夫やろ?はよ中入り~」 先に香椎が入って行ったため俺も恐る恐る入った。 「お、お邪魔しまぁぁ…」 語尾は完全に空気に溶けいったが仕方がない。 俺は集まっている人達のほうをおずおずと見た。 すると全員がバラバラに口を開いて般若心経みたいなモノが聞こえた。 …これは宗教の新手の勧誘か? 「あーもう、やめぇやめぇ!ストップや!!揃えて歌え言うたやろ!?いくで、さんはいっ!!」 その後聞こえたのは盛大なハッピーバースデートゥーユーの歌。 気づけば俺の後ろに立っている金剛さんも歌っている。 …俺のために? 俺は香椎を見た。 香椎は満足げにニコニコしてて俺に気づくと一層ニコニコと笑った。 「今日、俺の誕生日やねん♪」 …ん? は?え、ちょっと待て…
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