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そして私は通学カバンを持って家を出た。そして早く出た分を遠回りして学校に向かった。
その決行をするのは昼休みにした。
そしてその時刻になるまでもう少し。
もう少し。
もう……。
昼休みになるチャイムが鳴った。
あの子は急いでどこかに行った。
私は何も持たずに背中に何かが重く乗ってるかのような感じをしたまま足を進ませる。
目的地の境となった扉の前に立った。
私は誰もいないことを確認して柵の方へ向かう。
ゆっくりと……。
ゆっくりと……。
私の背中を押すようにそよ風が押し上げてくる。
私はとうとう柵の方にまで来てしまった。
片足ずつあげて柵の外に出る。
私の足は急に揺れだした。
(何を恐れるの?私は除け者なんだ。だから……でもやっぱり怖い)
「でさ、あの子。何もしてこないの。私がいじめてるのに」
「でも最近してないじゃん」
「だってあの子が泣く涙を見たら……」
女の子たちの声がする。そしてその中に聞き覚えのある子がいた。
その扉が開いた時、私の体は……。
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