おもい言葉が言えなくて

そして先生の『除け者発言』は留年の心配であってあなたが混乱してる時に私の思いが結びついたのだと百合川さんは言った。
母親は卵焼きにケチャップで書いたその日に『私こそごめんね』と皿を割った頃の思いを振り返りながら言ってくれた。

私はごめんなさいという言葉は重い言葉であるけど、思い言葉でもあるんだから素直にいうものだ、と思いつつ空の飛行機雲を眺めてると、冬平さんが「何回も謝りすぎると安く汚いものになるね。誰かさんの腕みたいに」と言っている。百合川さんは彼女に軽く起こった。
苦笑する私はそれを見ながらそれもそうだと思った。
そして心の中で呟く。

ごめんなさい、と。