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サンダル注意報
大学の夏休み。
特にやることのない俺は、実家でだらだらと休暇を満喫していた。
「幸一(コウイチ)、あんた山田さんとこにこれ届けてきてくれる?」
ずいっ、と母から渡された袋には大量のキュウリが入っていて、地味に重い。
「めんどくさ...」
ボソッと小さな声で言うと聞こえていたのか、母はキッとこちらを睨み付け、腕をくんだ。
『あ、まずい。お小言のポーズだ』
母がこのポーズをしたときは、だいたい延々とお小言を聞かされる。
「だいたいあんたは夏休みだからって毎日だらだらだらだらなにもしないで...「いってきまーす」
『いちいち最後まで聞いてられるか』
俺は袋を持ち、母のお小言から逃げるように家を出た。
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