サンダル注意報

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「あちぃ、太陽の奴張り切りすぎだろ...」 炎天下の中、山田さん宅にキュウリを届け終えた俺は帰路についていた。 家を出たときは少し曇っていたからと、山田さん宅に長居しすぎてしまったようだ。いつの間にか雲はどこかに流れてしまい、ギラギラと太陽が容赦なくアスファルトを焼いている。 『いやしかし、草餅はずるい。山田さんの旨すぎだ。しかもなんかあの人と話してると和む。てか、徒歩三十分は運動不足の俺には地味にきつい...』 グダグダと色々考えていると更に暑さが感じられ、喉も渇いてきた。 『あぁ、俺ここで溶けて死ぬのかな』 アホなことを考えながらダラダラ歩いていると、小さな公園を見つけた。 「こんなとこに公園あったんだ...」 そよそよと木々が風に揺れ、涼しそうな木陰になっている場所にそれはあった。金属の光沢を持ち、今俺が一番渇望しているものを出してくれるもの。 そう、【水飲み場】だ!! 俺は走った。からだ全体が水分を求めている。 「水、水が飲める...」 水飲み場に手が届いた瞬間、俺は思いっきり蛇口をひねった。
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