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カナタとは校門前で別れて、私は教室へ向かった。
その間、一つ心配事が出来た。
カナタと別れる際、私のクラスメイトの女子とすれ違った。
その時、睨まれるような強い視線を感じていたことだ。
何を思われただろう。
いつもの『アレ』が酷くなってしまうような、引き金にならなければ良いのだけれど…。
私は教室のドアを開けた。
…あれ。
私の机がある…。
いつもは無いはずなのに…。
私は、自分の席に近づいた。
…え…。落書きまで消されてる…。
油性マジックで大きく書かれていた、『死ね』の文字が消されていた。
私が教室に入る度に投げられていた、言葉の暴力も無くなっていた。
何か…おかしい。
女子達はこちらをチラッと見てはヒソヒソと何かを話していた。
私を主にいじめていた、クラス内ヒエラルキーでトップの女子は沢山の紙をゴミ箱へ捨てていた。
片付けで、私に構っている暇は無いのか…。
私は、ホッとした。
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