第1楽章 気紛れな王女の誕生パーティー

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「それで・・・・・・この写真、グレアと撮ったんでしょ? グレア・ファブレット。 そういえば彼奴も同じ写真持ってた気がする」 「え・・・・・・? えっと・・・・・・知ってるんですか? この人の事・・・・・・?」 ボクの言葉に心底驚いた様な表情で目を瞠る、ミオン。 あ、仏頂面以外の顔、初めて見た。 そんなミオンにボクは、大きく頷いて、言った。 「うん、知ってる・・・・・・って言うか、この白髪、ボクの兄貴だし。 一番上のね」 「えぇっ!? でも、王宮には居ませんよね? 「これがボクの兄姉だー」とかって紹介された時も居なかったし・・・・・・」 「だって、グレアは滅多に帰ってこないからねー。 基本的に寄宿学校(パブリクスクール)で生活してるからさ、彼奴。 帰ってきても、サフィラかグレアスと喧嘩して出て行っちゃうしー。 一昨年だって、長期休校の時でもレイに引っ張られるまで帰ってこなかったし。 今年も帰ってこないんじゃない? まぁ、帰ってきても裏警察(シークレット・ヤード)の本部で寝泊まりしてるから、異常だよね―」 あはは、と笑うボクに反して、至って真剣な顔付きでボクの顔を凝視する、ミオン。     
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