おまけ① 課長の電話攻撃

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「……その情報はどこから?」 「……本人」 篠田が電話中かけていた眼鏡を外した。 反撃のサインにゾクゾクしながら、さらに煽る。 「実はね、たまに電話くれるの」 「俺に内緒で?」 「今言ったわよ」 首筋に吸い付いた彼の背中を叩きながら、流される前に言いたいことを並べた。 「だって!篠田、あの子のこと、あまり私に説明してくれないじゃない!課長が教えてくれるのよ」 「あの子って高木まどかですか」 「フルネームで呼ばないで!」 私のことはめったに美紀って呼んでくれないくせに! 「あの時って何? 聞かれちゃまずいって何よ?」 「少し前に、彼女の指導で夜遅くなった時ありましたよね」 「……」 彼女は篠田と二人きりになろうと、しょっちゅう残業時間に特別授業を請うらしい。これは深沢さん情報。 「あの時、課長が俺の携帯に電話したら彼女が出たらしいんです。夜中だったし彼女の言動が思わせ振りだったんで課長……いてっ」 篠田の背中を思い切りつねってやった。
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