おまけ③ 繁華街の中心で中野が叫ぶ

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「彼女はフロンティアだから自分を犠牲にしがちだ、って篠田が言ってた」 「彼女って、あたし?」 「んな訳ねーだろ!女王様だよアホ」 「一応聞いただけだよ!」 なんかやっぱり、眩しいな。 私にはとても届かないって思い知らされる。 「……男の人が守りたいと思うのはさ。おバカで可愛くて甘えんぼの女の子だと思ってた」 雑誌にもそう書いてあったし、バカみたいにそれ目指してたんだけど。 タレ目メークとかも研究したし。 「でも、違うんだね」 てっぺんにいると逆風もすごい。 美紀先輩が陰でたくさん泣きながら頑張ってきたことを知っちゃったら、篠田君が先輩を守ろうとするのも納得するしかないじゃん。 「普通はそうだけど、篠田だからな。高木の色気も完全無視だし」 「あ、そうだ!床…高木さんと篠田君、あの時なに喋ってたの?」 ヘコんだ気分が、床上手の話題で俄然元気になった。
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