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「遠回しってより、ギッタギタじゃん」
私も何回も拒絶されてるけど、もう少し愛嬌があったような。
「うーん、あいつ高木に内心キレてるから嫌われたいのかもな。
わざわざ貴重な公募枠で来たくせに、仕事より男漁りが目的だったのが」
「米州部、忙しいもんねー」
危ない危ない。
私も会社に来る目的は一にも二にも男、だったし。
「その後、その場はどうなったの?高木さん泣いちゃったりとか」
「いや。高木もプライド高いからな。じゃあ彼女さんは本物なんですね?って嫌味返してた」
「篠田君は何て?」
「俺にとってはね、と」
「へぇー…」
「それであの公開プロポーズで、しかも女王様だもんなぁ。高木も付け入る隙ねーだろな」
「だね…」
望み通り床上手は赤っ恥で退散したのに、私の気持ちは晴れなかった。
私って、今まで一度も誰かにそんなふうに思われたことがない。
というより、まともに好かれたことすらないかも。
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