7 まさかにドキン(続き)

1/20
前へ
/38ページ
次へ

7 まさかにドキン(続き)

情けないが、正直、平日の帰宅後に自炊をするレベルまで 私の女子力は至ってはいない。 だから通常は、コンビニかスーパーの総菜コーナーで夕食を見繕ってくる。 だが今、目の前にある小さなダイニングテーブルに乗っているのは、 私のバッグだけ。 それでも一応、冷蔵庫の扉を開いてみた。 だが思った通り、有るのは2リットルの麦茶とビール数缶。 あとは、朝食用の食パンとバターのみしかない。 「はあ……。晩御飯にトースト一枚かぁ……」 いくら思考が止まるほど疲労していようと、さすがにこれは寂しすぎる。 だから私は、着替えもしていないのを幸いに テーブルの上に置いたバッグを再び下げると、 近くのコンビニへと向かうことにした。
/38ページ

最初のコメントを投稿しよう!

19人が本棚に入れています
本棚に追加