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ぼくらがいっしょうけんめい運んだバラ線が、
どういうことにつかわれていたか、ようやく理解できた。
そこにあったのは、
まるでとうぎじょうのように円とう型にバラ線をはりめぐらせたオブジェであり、
オブジェは大きなまくのようなものでおおわれていた。
そのオブジェの中はくうどうで、
まんなかにふたりの少年少女がいけにえのようにまつられていたのだった。
そのなかのひとりはぼくであり、
そしてもうひとり、
ぼくの目の前には、
肌の黒くてエメラルドのひとみのとても美しい少女がたおれこんでいた。
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