7.Melty touch

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…… >あけましておめでとう。 >久しぶりだね西園寺さん。 >これはこれは、君島さんじゃないか。 >今年も宜しく頼むよ。 >そこにいるのは…ご子息の昭一さんか。 >随分と立派になったものだな。 >将来が楽しみだねえ。 アッという間に正月を迎え、 私は今、仁兄様の実家にいる。 毎年恒例、 朱鷺おばあ様の説法を聴くためだ。 それはもう盛大な集まりで、 親戚一同の他に、 各界の著名人も多く参加する。 もちろんウチの父は 朱鷺おばあ様に心酔しているが、 今日に関して言えば、 どちらかというとこの信者の方々と 懇意になるため参加しているらしく。 説法前にこうして 挨拶合戦となるのである。 何故か私は毎年同行させられ、 そして必ずと言っていいほど放置される。 なので、取り敢えず許婚殿に挨拶し、 その後は自由行動と言っても良い。 許婚殿もどうやら忙しいらしく、 『明日の食事会でゆっくり話そう』 とだけ言い残して去って行った。 退屈なので、 仁兄様とは離れて座っているという、 婚約者を見て来ようと思い、後方へ。 コッソリとその真後ろに腰を下ろすと、 仁兄様の弟の内縁の妻・アキラさんと、 仁兄様の婚約者との会話が聞こえてくる。
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