4章

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「全然たいしたことないじゃない、あなた」ショウは笑いながら僕を見下ろし、不規則な軌道で拳を何度も落としてきた。  パンチが僕の顔面にヒットする度に、観客は盛り上がった。  そしてショウの股間も、僕の腹の上で盛り上がっていた。 「この変体野郎が」そう言いながら、僕は自分の頭の左側にあるバールを目視し、左腕で取ろうとした瞬間、ショウは首から血を豪快に吹き出して叫び声を上げた。  僕はポケットに入れておいたサメの牙を右手で取り出して、ショウがバールに気を取られている瞬間を狙ったのだった。  どんなに傷口を押さえても無駄である。穴の開いた船と同じだ。死を待つだけ。馬乗りになっているショウを払いのけると、バールを拾い上げ、無言で頭を殴打した。  釘抜き部分が頭蓋骨に刺さると、ショウは白目を剥き、鼻から黄色い液体を流していた。バールを抜き取ると、さっきよりも力を込めて、もう一度叩き込んだ。  骨が粉砕する乾いた音と一緒に、テンカウントが始まった。  カウントが7までいったとき、ショウは唐突に立ち上がった。  頭にはバールが刺さったままだ。
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