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「さてどうする?」
ロメ郎は風呂のバスタブに、意識が朦朧としている裸の男二人を背中合わせに座らせてから、全身をきつく縛りつけて、僕に聞いてきた。
「どうするとは?」
僕はロメ郎が一人暮らしをしているマンションの風呂場で立ち尽くしていた。大学生が住むには似つかわしくない高級なマンションだった。
「二人ともカーニバルに出すのはもったいないだろ。特に体を鍛えてる方なんて一級品だ」
「はい・・・・・・」
「俺達で食べようぜ」
ニット帽を被っていた男は裸にすると、体のいたるところにタトゥーが入っていた。それなりに体は鍛えているが、無精髭の男と比べれば、かなり見劣りした。商品価値も低い。無精髭は惚れ惚れするくらいのボディーだ。肌の艶もいい。
「明日カーニバルを開いてもらって、タトゥーの入ってる汚い方を出品しますよ。僕も早く足輪を外したいんで」
「よし、そうしよう。それじゃあ、ヒゲの方をさっそく食べようぜ」
ロメ郎は台所に行くと、包丁を持って戻ってきた。
猿ぐつわされている2人は、まるでバイブレーターみたいに全身を震わせ、低い振動音を喉から出していた。目からは涙がこぼれ、失禁した小便が、バスタブの底を黄色く濡らしていた。
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