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「相談ならさっきカウンセラーと嫌になるくらいしましたよ」僕は眉をしかめた。
「もっと良い話よ。バイトしない?」
「・・・・・・確実に危ないバイトでしょ」
「一回やってくれたら1000万円払うわ」
「殺しですか?」
「よく解ったわね」シャーリーはわざとらしく驚いた表情を作っていた。
「僕はもう、そういうことはやりませんから」
「今はカニバがカニバを殺して食べる時代なのよ。理由としては味が1番なんだけど、世間的にもいいわけ。仲間割れの方が」
「やらないもんは、やりません!」
「私の組織は女ばかりだからさ、男の力を借りたいのよ。最近、私たちのシマを荒らす奴がいるから、そいつを始末して欲しいの」
「競争原理が働いていいじゃないですか。良い肉を安く売れば勝てますよ。邪魔な相手をそうやって力でねじ伏せようとするのは駄目ですよ」
「2000万なら、どう?」
「・・・・・・」僕はすぐに断ることができなくなっていた。
「カニバであることが世間にバレてしまったら、どうせ就職なんてできないわよ。稼げるうちに稼いでおいたほうがいいわよ」
「大学に広めたのは、あんたなのか?」僕はシャーリーを睨みつけた。
「なんのことかしら? 一般論として言っただけだけど。まあとにかく、私たちと手を組んでお金を稼いだほうがいいと思うけどな?。ちなみにジャーキーにする原料のカニバを調達してきてくれたら、私たちは一人あたり100万払うわ」
「そんなにカニバを殺しても、肉を買うのもカニバなんだから、駄目でしょ。すぐに行き詰まりますよ」
「だから昨日言ったでしょ。このジャーキーを食べたら普通の人がカニバになってしまうって」
「メチャクチャだな、あんた・・・・・・」
「どうするの? やるか、やらないか、教えて」
シャーリーは恋人同士なら確実にキスをするような距離に顔を近づけてきた。
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