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「あっぶねえ」僕は独り言をつぶやきながらチェーンソーを拾い上げた。
その瞬間だった。
さっきまで厨房の外にいたはずのホストが調理台を軽々と飛び越えて襲いかかってきたのだ。とっさにチェーンソーの刃を向けると、それはホストの腹に食い込んで、内臓をかき回しながら背中から飛び出した。
ホストは全く怯むことなく、口や鼻から血を吹き出しながら前進して襲い掛かってきた。両手を伸ばして僕の肩を掴むと、アゴが外れそうなくらいに口を開いていた。
とっさにチェーンソーを上に持ち上げると、ホストの上半身は綺麗に縦に真っ二つになった。ホラー映画なら、わざとらしくて笑ってしまいそうなくらいに左右対称である。
僕の肩を掴んでいる手を振りほどくと、ベリベリと音を立て、臓物を床に撒き散らしながらホストの上半身はゆっくりと左右に開いていった。
しかし彼はまだ立ったままだ。床に手をついて体を支えていた。ガムテープでぐるぐる巻きにすれば、このホストはきっと普通に歩きだすのだろう。
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