1人が本棚に入れています
本棚に追加
不意に、触れていた手を黒い手が握り返す。
「興味がおありですか?」
遠藤はそう言った。
何に? とは言わない。
「ええ、興味があります」
俺もそうとだけ応えた。
体の奥がぞくりと疼いたような気がした。
「あ、あぁ……いい、気持ちぃ……」
性急に高まった感情に振り回されるように、乱れた服の隙間から互いの素肌を求めるように手で弄りあう。
遠藤の手袋をしたままの手が、シャツの上から俺の胸を弄るのがもどかしくて、俺は自らシャツの前を開き胸を逸らせてねだった。
「もっと……くれないか……」
「手袋のままで?」
「ああ、そのままで」
遠藤はにやりと嗤うと、手袋のまま素肌を弄りはじめた。
革の鈍く滑らかな感触が乳首をこねる様にいじくられると、腹の奥が堪らなく疼く。
俺は足の間に入り込んだ遠藤の身体を脚で挟むようにして、昂ぶる下腹の雄を遠藤のそれに押し付ける。
互いの雄が服越しにごりごりと弾くようにこすれ合うのが堪らなくもどかしい。
「なぁ、あんたの手でもっと触ってくれよ……」
挑発する様に俺も嗤って、乾いた唇を舐めて潤わす。
その唇を身をかがめた遠藤がぺろりと舐めて唇を合わせてくる。
最初のコメントを投稿しよう!