試読み:手袋

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 キスをするのも嫌いじゃないが、遠藤の手が俺の素肌を弄るのが堪らなかった。手袋をしたままなのに、素手で触れるよりも煽られる。  不思議な手触りだ。  ごわついた感じは微塵もない。布に擦れるような乾いた感じもない。しっとりと柔らかく、なのにどこか少し無機質な感じが道具を使って弄られているような倒錯的な気持ちにさせる。  道具だとしてもこの手袋は極上の道具だ。  官能に火をつけて、俺の芯を蕩けさせてくれる。  ベルトを緩め、ファスナーを半分だけ開いた狭い状態の中で下着に差し込まれた手が、少し強いくらいに俺の雄を握り上下にゆるゆると扱く。  ぐちゃぐちゃと泡立つような濡れた音が、遠藤の手が動くたびに聞こえる。 「ひっ、ぁあ……あっ」  下腹が引き攣れる。芯の奥から何かがせり上がってきて、快感に腰が揺れる。 「可愛いですね。こんなに手袋で乱れるなんて」 「い……それ……あっあっあああっ」  遠藤は容赦なく俺の雄を扱きたて、痛みと快感に苛まれながら俺は強引に吐精させられた。  下着から抜かれた黒い手を濡らしている白濁がいやらしい。
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