第二章

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  12時。 待ち合わせ場所に思いっきりおめかしした理衣がいた。 あのおめかしは雅人のためなんだよな。 そう思うと、足が竦んだ。 俺は深呼吸して、理衣のとこに向かった。 「お待たせ」 口角をできるだけ上げて言った。 「待ってないよ。 それより、早く喫茶店でパフェ食べたいな」 可愛らしくおねだりする理衣。 これで2度目だ。 理衣に別れを告げられて、雅人という親友もなくす。 「バイバイ」 別れの可愛い笑顔さえ、一緒だった。 間違いない。 俺の誕生日に戻ってる。 俺の最悪な誕生日に……
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