0人が本棚に入れています
本棚に追加
「智志、久しぶり!
元気してたか?」
明るい声で雅人は俺の家に入ってきた。
「おう。元気だったよ。
雅人は?」
雅人は早速、飲み物をテーブルに置いていく。
買ってきた俺の大好きなオレンジジュースを見ると、やっぱりこいつ俺の事分かってんなって感じる。
「ぼちぼちかな」
雅人はりんご味の水を飲んで言った。
「ぼちぼちか。
そのぼちぼちって、理衣のことか?」
そう俺が聞くと、雅人は目を丸くした。
「そうだよ。
ごめんな。今まで黙ってて。
俺は理衣ちゃんが好きになっちまった」
雅人は俯いた。
「何でだよ。
雅人は理衣みたいな子はタイプじゃないだろ?」
雅人は俺の質問にゆっくり頷いた。
「最初はタイプじゃなかった。
好きになるつもりなんてなかったんだ」
雅人の顔はずっと俯いていた。
最初のコメントを投稿しよう!