プロローグ

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とにかく……ここにいても何も始まらねぇ…… とりあえず俺は教室と思わしき部屋を出る事にした 教室の外も窓は分厚い鉄の板で何重にも塞がれていた。 が、俺には更に気になる事があった ……俺を見る一人の男がいたのだ 「あ……と、ごめん……」 俺の視線に気付いたのか、その男はすぐに頭を下げた…… 龍一「……謝られるような事をされた覚えは無い。 とりあえず顔を上げな」 「は、はい! あ、えと……名前を言わなきゃか…… ぼ、僕は『先導 輝夜(せんどう こうや)』と言います…… こ、これでも『超高校級の検察官』……なんです」 超高校級の検察官……とてもそうは見えないくらいに小心者っぽいが…… だか白衣を着て、妙なゴーグルを首にかけてる所を見る限りはそれっぽいか どうもドラマにありそうな格好だがな 龍一「検察官……って事はその技術で何件も時間を解決したりしてんのか?」 輝夜「そ、そんな……僕はただ、影で皆の手伝いをするだけですよ…… ぼ、僕自身は大した事は出来ませんし…」 超高校級の検察官の噂は聞いた事はある なんでも事件の証拠品を洗い直し、どんな難事件も解決に導いている天才がいるとかどうとか。 それがこんな奴とは驚きだな… 輝夜「ぼ、僕がしたことと言えば皆が見落とした小さな事を提示したくらいですし……」 龍一「その小さな事が解決に結びついてんだろ? すげぇ事じゃねぇか」 輝夜「ぐ、偶然だと思ってるんですけれどね……僕は。 誰にでも普通に見つけられそうな物ばかりでしたし……」 普通と言っちゃう辺り、只者じゃねぇよこいつ……
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