星の指輪 1

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涼子は彼の顔と手元を交互に見てしまった。 高校教師の彼女はいつも字が汚い、絵が 下手だ、と生徒に言われていたが、彼らは 今の自分と同じ気持ちだったのだろうか。 「質問はありますか。」 涼子はない、と答えた。検査のイメージが 湧かなかった。 小山は自分の名前を記入し押印すると、 涼子にも署名・押印してナース ステーションに提出するよう指示して 先程の扉から出て行った。 涼子が同意書に目を通していると彼は 戻って来て、後で全身状態のチェックを すると告げた。
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