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パジャマのボタンを外し、涼子は天井を
見つめていた。小山の手が胃のあたりに
触れた時、一瞬彼女の身体が震えた。
「どうしました?」
「何でもありません。すみません。」
涼子は目を閉じた。頭の先から爪先まで
全身くまなく調べられた。
百パーセント安全ではありません。夕方の
小山の言葉が頭をよぎった。
夢を見た。
情報処理の授業中だ。コンピュータの
警告音を面白がって誰かが故意に鳴らして
いた。
「こら、わざとピーピー鳴らしてるの誰?」
涼子が机間巡回しながら捜しても音の主は
見つからなかった。
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