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「聖、次数学移動だぞ」
「え、英語じゃねーの?」
「授業変更」
基本的には聖と行動を共にする。
俺の所属は特進科理系。
移動教室が多く、同じ理系の聖とはよく喋るのだ。
唯一兄貴に会わない時間が学校。
小学校こそ学校は被ったが、中学からはうまくズレ込んだ。
昼には時折電話も入れるが、話しても数分だし。
平穏、と言えるだろう。
「あ、あの!特進科の吹田先輩ですよね!?」
いや、嘘だ。
平穏ではなかった。
廊下を歩けば女子を声をかけられるのだ。
「そう、だけど」
「放課後、あのっ…お話、良いですか?」
こんな日は帰りが遅くなるので、スーパーのセールは兄貴に任せる。
「また告白か、誠司何人目?」
「さぁ?それより兄貴がまた怒りそうだなぁ。振るって分かってんのにすぐ拗ねる」
「……」
「え、何だよ聖」
「お前も大概誠汰君中心だよな」
「はぁっ!?」
ちなみに誠司の学校の話題は7割くらい誠汰君の話だよ(聖談)
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