ACT.1「大崎翔子と斎藤智」

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「昼ごはんが終わったら歯磨きして、赤城へドライブしようか」  食べ終えた後、智姉さんはドライブに行かないかとおれを誘う。 「赤城へドライブですか!  行きます!」  この誘いには満面の笑みの顔で応じた。  しかし、ドライブへ行くことが決定したものの、 「その全身タイツは恥ずかしいぞ。  いつもの「疾風」と書かれたTシャツと夏でも履いている黒タイツに着替えろ」  全身タイツから私服へ着替えろと言われた。  この衣装は客観的に見れば、人前に出るには恥ずかしい衣装だ。 「着替えます  (この衣装は気にっているけどなァ――)」  いつもの衣装に着替えるため、2階へ再び上がり、  2階から戻ると、黒いグンパツが特徴的な衣装へ着替える。 「着替えました」 「よし着替えたな」  着替えを終えた後は洗面所で歯と顔を綺麗にして、午後1時には家の外へ出た。    外にある駐車場にはおれのワンエイティだけでなく、銀色に光る1台のスーパーカーがあった。  エアロパーツで武装し、ボンネットとトランクは黒く光っている。    その車はR35型日産GT-Rだ。    このR35は智姉さんの愛車で、おれのワンエイティより物凄い威圧感を放っていた。 「さぁ、行くぞ」  R35に2人は乗り込み。  智は運転席、大崎は助手席に座り、ベルトで身体を固定した。   「それじゃあ、行くぞッ!」  キーでR35を起動させてR35の眠っているエンジン、VR38DETTを起こす。  眠りから覚めたエンジンは恐ろしい音を奏でる。  そのエンジンは600馬力ほどあるパワーを放っていた。  しかし、この時はそのような恐ろしさを見せず、  穏やかに走っていく。
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